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「チケット対応型IT」から「プロアクティブIT」へ ― IT部門の新たな使命

PUBLISHEDJune 5th, 2026
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何十年もの間、ITオペレーションは一定のモデルに基づいて運用されてきました。専門チームが、インフラやネットワークからセキュリティやエンドポイント管理に至るまで、IT環境のさまざまな部分を管理します。従業員が何らかの問題に遭遇した場合は、サービスデスクにチケットを送信し、その後にトリアージ、エスカレーション、解決が行われます。  

この仕組みは、システムの健全性を維持し、発生した問題に対処するための信頼できる方法であることから、存続してきました。 

チケット主導型モデルの限界 

しかし、ITに求められる役割は大きく変化しています。  

チケットの数は増え続け、多くの組織では同じような問題が繰り返し発生しています。さらに、複数のシステムやアプリケーションをまたぐ問題も増え、原因特定や対応はますますになっています。同時に、クラウド活用や新たなアプリケーション導入、継続的なアップデートによって、IT環境の変化スピードも加速しています。 

その結果、多くのIT部門は問題そのものを減らすのではなく、増え続ける問題への対応に追われる「事後対応型」の運用に陥っています。 

プロアクティブな運用への転換 

一方で、テクノロジーの進歩によって新たな変化も生まれています。IT部門はこれまで以上に、デジタル環境全体をリアルタイムで可視化し、従業員への影響まで把握できるようになってきました。 

ユーザーからの問い合わせを待つのではなく、問題を早期に発見し、影響が発生する前に対応するーーそのような「プロアクティブIT」を実現できる環境が整いつつあります。 

この新モデルは、次の3つの成果を目指しています。 1つ目は、デジタル摩擦の低減により、従業員が信頼しているツールを、速度低下や中断を発生させずに使えるようにすることです。 2つ目は、チケットへの依存を減らすことです。従業員がサポートを求める前に、多くの問題を特定し、解決することは可能です。 3つ目は混乱防止で、問題を早期に発見し、影響が広がる前対処することで、予期せぬ障害や業務停止リスクを防ぎます。 

 

IT部門の意思決定方法の再定義 

以上のような成果を達成するためには、意思決定への異なるアプローチが必要となります。 

システムレベルの指標だけに注目するのではなく、従業員の体験を優先し、それを時間とリソースをどこに投資すべきかを見極めるための重要なシグナルとして用いる企業が増えつつあります。 これには、エンドポイント、アプリケーション、ネットワークからのリアルタイムのデータと、技術的パフォーマンスをビジネスへの影響と関連付ける文脈に即したインテリジェンスとを組み合わせることが含まれます。 

また、大規模かつ継続的に改善を実行する仕組みも必要です。 問題を迅速に解決するだけでなく、一貫して継続的に解決するためには、自動化が不可欠です。 このような能力があれば、繰り返し発生する問題を特定し、その発生源から解消できます。報告される前に解決できる問題が増えることから、送られてくるチケットの数も減らせます。 

事後対応から継続的な改善へ 

このモデルが定着すると、IT部門の役割も変わっていきます。 

障害対応に追われる時間は減り、IT環境全体の改善や生産性向上に時間をかけられるようになります。対応件数を管理するだけではなく、問題そのものを発生させない仕組みへとシフトできます。その効果は、IT部門は単なるコストセンターではなく、生産性向上やビジネス成果を支える戦略的な存在へと進化していきます。 

この変化をさせる考え方:DEX 

こうした新しい運用モデルを支える考え方として、近年注目されているのがデジタル従業員エクスペリエンス(DEX)です。 

DEXは、従業員の日々のIT利用体験を可視化し、その体験を起点に視点を意思決定や運用改善に繋げるアプローチです。 

このアプローチを採用している組織では、チケット数の大幅な削減、従業員の生産性の向上、ITリソースのさらに効率的な利用が報告されています。  

また、このモデルはAIや自動化への投資とも密接に関連しており、リアルタイムのデータにより、さらにインテリジェントかつ拡張可能なIT運用を実現できます。 

広がる新たなアプローチ 

こうした取り組みを採用組織が増えるにつれ、その業界全体での認知度も高まっています。 

Nexthinkは、 2026 Gartner® Magic Quadrant™ for Digital Employee Experience Tools において、3年連続でリーダーに選出されました。 このような評価は、ITオペレーションのよりプロアクティブな体験主導のモデルへの転換が進んでおり、可視化、予防、および測定可能な成果が価値提供の中心になりつつあることの表れだと当社は考えています。 

今後の 

デジタルワークプレイスが進化し続けるにつれ、IT部門に求められる期待も高まり続けるでしょう。 摩擦を減らし、混乱を最小限に抑え、従業員が効率的に働けるようにするのは、もはや副産物的な目標ではなく、 組織が成功を測る方法の中心になりつつあります。 

この新しいモデルへの移行はすでに始まっています。 プロアクティブな体験主導のアプローチを採用する組織は、複雑さを軽減し、生産性を向上させ、よりシームレスなデジタルワークプレイスを実現しやすくなるでしょう。 

Gartner, Magic Quadrant™ for Digital Employee Experience Management Tools, Dan Wilson, Stuart Downes, Robin Milton-Schonemann, 、2026年6月8日  

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